腸壁を再建する「修復の魔術師」。UCの私が亜鉛不足を徹底的に警戒する理由。
亜鉛は、体内の300種類以上の酵素をサポートし、DNAの合成や細胞分裂に深く関わっています。つまり、「新しい細胞が生まれる場所」には必ず亜鉛が必要なのです。
慢性的な炎症で粘膜が激しく消耗するUC患者にとって、亜鉛は不足しやすく、かつ最も需要が高いミネラルのひとつです。
1. 粘膜修復の「スピード」を左右する
UCの寛解とは、炎症が収まり、剥がれ落ちた粘膜が再びきれいに再生された状態を指します。
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細胞分裂のブースター: 亜鉛は新しい細胞が作られるのを促すため、潰瘍(傷口)を塞ぐスピードを速めてくれます。亜鉛が足りないと、どれだけ休んでも「腸の傷がなかなか治らない」という状況に陥ります。
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「味覚」と「食欲」の守護神: 30代の楽しみである「炊きたてのご飯」を美味しく感じられるのは、舌の味蕾(みらい)細胞が正常に作り変えられているからです。この更新にも亜鉛が不可欠。食欲を維持することは、UCの体力低下を防ぐ第一歩です。
2. 免疫システムの「暴走」をなだめる
亜鉛は、炎症を引き起こす免疫細胞の働きを調整する役割も担っています。
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過剰な攻撃を抑える: 亜鉛が十分にあると、免疫システムが自分の腸を攻撃しすぎるのを防ぎ、炎症の沈静化をサポートします。
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活性酸素の除去: ビタミンEやCと同様に、高い抗酸化作用を持ち、腸内の「サビ」を防ぐことで細胞の寿命を延ばしてくれます。
3. 【重要】南部鉄器ユーザーが知っておくべき「ミネラルの競合」
ここで、私たち南部鉄器愛好家にとって非常に重要な知識があります。
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鉄と亜鉛の「椅子取りゲーム」: 実は、鉄分と亜鉛は体内で吸収される経路(通り道)が似ています。そのため、一度に大量の鉄分を摂ると、亜鉛の吸収が妨げられてしまうことがあります。
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対策: 南部鉄器の白湯は素晴らしい習慣ですが、亜鉛を多く含む食事(貝類や肉類など)を摂る際は、白湯を飲むタイミングを少しずらすか、食事全体でバランスを調整するのが「30代のスマートな栄養管理」です。
4. 【実践】ジオ・プロダクトで栄養を逃さない「亜鉛レシピ」
亜鉛を多く含む食材は、貝類(あさり、牡蠣)、赤身の肉、卵、そして「ごま」です。これらをジオ・プロダクトで丁寧に調理します。
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あさりの酒蒸し(ジオ・プロダクト活用): 密閉性の高いジオの鍋なら、少量の酒だけであさりの旨味とミネラルを凝縮できます。
実践ハック: 蒸し上がった際に出る「スープ」にこそ、溶け出した亜鉛が含まれています。これを炊きたてのご飯にかけて、最後の一滴までいただくのが、私の鉄則です。
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電子レンジなしの温め直し: 亜鉛を含むタンパク質食材を電子レンジで急激に加熱すると、タンパク質が変性しやすく、消化の負担になることがあります。ジオの鍋で弱火でゆっくり温め直すことで、お腹に優しく、栄養も守られます。
5. 注意点:下痢による「流出」の罠
UC患者にとって、最も亜鉛を失う原因は「下痢」です。
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負のスパイラルを断つ: 下痢をすると亜鉛が排出され、亜鉛が減ると粘膜が治らず、さらに下痢が続く……という悪循環が起きがちです。
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補給のタイミング: 調子が悪い時ほど、消化の良い形で亜鉛を意識することが大切です。重度の不足が疑われる場合は、血液検査の結果をもとに、医師から処方される亜鉛製剤(プロマックなど)を頼るのも、寛解への近道です。
おわりに:一歩一歩、確実な「再建」を
南部鉄器で土台を整え、ビタミンで方向を指し示し、亜鉛で実際に壁を直していく。
私たちの体は、私たちが選んだ食材と、それに向き合う時間で作られています。30代という大切な時期を、UCに振り回されずに歩み続けるために。今日の食卓に、小さな「修復の魔法」を加えてみませんか?
炊き上がったばかりの白米に、たっぷりのすりごまと、丁寧に蒸したあさりの一品を添えて。