UC(潰瘍性大腸炎)の私が、あえて「薬用養命酒」を習慣にした理由。
以前の記事で「アルコールは腸にとっての劇薬である」とお話ししました。
今でもその考えに変わりはありません。
しかし、そんな私が唯一、毎日欠かさず口にしている「お酒」があります。
それが、赤い箱でおなじみの「薬用養命酒」です。
アルコール分14%を含むこの飲み物を、なぜUCの私が選んだのか。
そこには、「冷え」を克服し、内側から体を整えたいという切実な願いと、合理的な判断がありました。
1. 「冷え」は万病の元。特にUCの敵。
30代になり、さらにUCを抱えてから痛感しているのは、「お腹(内臓)が冷えると、途端に調子が悪くなる」ということです。
鉄瓶の白湯やお風呂の習慣もすべては「温活」のためですが、外側からのアプローチだけでは限界を感じることもありました。
養命酒に含まれる14種類の生薬には、血行を促進し、体内を温める力が凝縮されています。
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桂皮(ケイヒ)や紅花(コウカ): 血流を整え、冷えを取り除きます。
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人参(ニンジン)や地黄(ジオウ): 胃腸を丈夫にし、体力を補います。
これら生薬の力を借りて、自分の「自己治癒力」のベースを底上げしたいと考えたのが、飲み始めたきっかけでした。
2. 「14%のアルコール」をどう考えるか?
UC患者にとって、アルコールは炎症を助長するリスクです。
しかし、養命酒におけるアルコールは、単なる嗜好品ではなく
「生薬の成分を効率よく抽出し、素早く全身に届けるための溶媒(運び役)」
という役割を持っています。
私はここを、以下のように「合理的」に解釈して付き合っています。
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20mlという極小量: 1回の服用量はわずか20ml。これは一般的なお酒の摂取量に比べれば極めて微量です。
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「薬」としての意識: 楽しくなって飲みすぎることはありません。専用のカップで計り、決まった時間に「服用」します。
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お湯割りの活用: 鉄瓶で沸かした熱い白湯で割ることで、アルコールを少し飛ばしつつ、体を温める効果を最大化させています。
3. 30代男性のQOLに響く「3つの実感」
実際に習慣にしてみて感じている、30代・UC患者ならではのメリットがこちらです。
① 寝起きの体が「軽い」: 寝る前に服用すると、翌朝の指先まで温まっている感覚があります。冷えからくる「朝のお腹のゴロゴロ」が軽減されたのは、大きな収穫でした。
② 胃腸の「底力」をサポート: 食欲不振や消化不良を改善する生薬が含まれているため、毎日の食事がしっかり栄養として吸収されているという安心感があります。
③ 日本の伝統への信頼: 400年以上の歴史を持つという事実は、歴史好きの私にとって、最新のサプリメント以上に「重み」のある信頼の証です。
4. 大切なのは「自分のお腹」との対話
もちろん、養命酒もすべての人に合うわけではありません。
特に活動期(再燃期)で粘膜が過敏なときは、たとえ20mlでもアルコールが刺激になる可能性があります。
私は「寛解期をより強固にするための、攻めの養生」としてこれを取り入れています。
少しでも違和感があれば休む。
調子が良ければ続ける。
この「微調整」こそが、UCと共に生きる私のQOLを左右します。
おわりに:自分の体は、自分で「調律」する
鉄瓶で沸かした白湯、毎日の入浴、そしてこの20mlの養命酒。
私の生活は、小さく地味な「温める習慣」の積み重ねでできています。
「アルコールだからダメ」と一律に排除するのではなく、その成分や役割を理解した上で、自分に合う形を取り入れる。
そうやって自分の体を「調律」していく過程そのものが、病気と向き合う勇気を与えてくれます。
今夜も、小さなカップに注いだ20mlが、私の腸の平穏をそっと支えてくれています。