以前の記事では「カラメル色素」についてお話ししましたが、裏ラベルをチェックする習慣がつくと、次に見えてくるのが「赤色102号」「黄色4号」「青色1号」といった数字のついた着色料たちです。

これらは総称して「タール色素」とも呼ばれ、石油を原料として作られる合成着色料です。

「たかが色をつけるだけでしょ?」と思われるかもしれませんが、UC歴5年以上の私がたどり着いた結論は、「お腹の平和を守るためには、この鮮やかさは必要ない」ということでした。

今回は、私が合成着色料を避ける理由と、それによって見えてきた「新しい食のカタチ」を綴ります。

1. なぜ「合成着色料」を避けるのか?

私たちが日常的に口にしている合成着色料は、多くの国で安全性が認められていますが、一方で「腸内環境への影響」については、世界中でさまざまな研究が続けられています。

腸内細菌へのノイズ

合成着色料の中には、腸内の善玉菌と悪玉菌のバランスを乱したり、腸の粘膜に微細なストレスを与えたりする可能性を指摘する声があります。

「炎症」の火種を減らす

UC患者にとっての目標は、いかに腸を「凪(なぎ)」の状態に保つかです。

自然界に存在しない化学物質を体に入れ続けることは、腸にとって「常に異物と戦わなければならない状況」を作り出しているのではないか――。

私はそう考え、自分のお腹への「余計な接待」をやめることにしました。

2. 季節の誘惑:夏に「かき氷」を避ける理由

特に夏場、お祭りやカフェで見かける「色鮮やかなかき氷」には細心の注意を払っています。

ブルーハワイやメロン、イチゴといったシロップの多くは、まさに合成着色料の塊のようなもの。

舌が青や緑に染まるのを見て楽しむ文化もありますが、あの中身がすべて腸に届くと思うと、今の私には少し刺激が強すぎます。

さらに、かき氷には「極端にお腹を冷やす」という物理的なリスクも加わります。

冷たすぎる刺激は腸の蠕動(ぜんどう)運動を過剰にし、着色料のノイズと相まって、再燃の引き金になりかねません。

夏の涼は、派手な色の氷ではなく、日本のおいしい水や、自然な色の寒天ゼリーなどで「優しく」取るのが、私の今のスタイルです。

3. 私たちの周りに潜む「不自然な色」たち

30代男性の生活圏内(コンビニ、スーパー、居酒屋)を見渡すと、季節を問わず「合成着色料」は至るところに潜んでいます。

食品カテゴリー 注意したい食品例 理由
ご飯のお供 福神漬け、しば漬け、紅生姜 驚くほど鮮やかな赤や紫は、多くが着色料によるもの。
加工肉・魚介 ハム、ソーセージ、タラコ、明太子・一部の鮭 「美味しそうなピンク」を維持するために使われます。
おつまみ 練り製品(カマボコ)、珍味類 晩酌の定番メニューにも、見た目重視の着色料が。
飲料・菓子 エナジードリンク、かき氷シロップ 30代の仕事中や夏のレジャーで手に取りがちなアイテム。

特に「真っ赤な明太子」や「鮮やかな福神漬け」を避けるようになると、いかに自分が「色」で美味しさを錯覚していたかに気づかされます。

4. 「無着色」が教えてくれた、食材本来の美しさ

合成着色料を避けるようになると、選ぶ食材は自ずと「無着色」のものに変わります。

無着色の明太子

見た目は少し地味なベージュ色ですが、食べてみると卵本来の旨味と出汁の味がしっかりと感じられ、お腹への安心感が全く違います。

野菜の自然な色を活かす

福神漬けの代わりに、自家製の浅漬けやぬか漬け、生姜の酢漬けを食べる。

「鮮やかさ」という付加価値を削ぎ落とした先には、「食材そのものの質」にこだわるという、贅沢な楽しみが待っていました。

これは、30代という大人の階段を登る私たちにとって、とても心地よい変化でした。

5. ストレスを溜めない「引き算」の考え方

カラメル色素と同様に、これも「100%完璧」を目指す必要はありません。

友人との外食や、出張先での食事など、どうしても避けられない場面はあります。

そこで頑なに拒否して場を白けさせるのではなく、「普段の自炊で9割避けているから、たまの1割は大丈夫」と構えるくらいの余裕が、UCのメンタル管理には重要です。

大切なのは、「自分が何を体に入れているか」を自覚していること。

その自覚こそが、再燃を未然に防ぐ最強のバリアになります。

おわりに:お腹に優しい「暮らしのトーン」

合成着色料を控えることは、私にとって、生活の「トーン」を少しだけ落とすような感覚です。

派手で刺激的な色はないけれど、落ち着いていて、優しく、そして何より「安心」できる食卓。

不自然な色を卒業したとき、私のお腹はかつてないほどの穏やかさを取り戻してくれました。

皆さんの冷蔵庫の中に、もし「鮮やかすぎる食品」があったなら、一度その裏側を見てみてください。その一歩が、あなたのお腹を救う大きな一歩になるかもしれません。