ビタミンB群は、B1・B2・B6・B12、葉酸など8種類の総称です。

これらはチームで働くため、単体ではなく「群」として摂ることが重要です。

特に30代、働き盛りの私たちが感じる「得体の知れない疲れ」や、潰瘍性大腸炎(UC)特有の「粘膜の弱さ」には、このビタミンB群が深く関わっています。


1. 食べたものを「力」に変える代弁者

私たちが毎日、炊飯器で炊き上げる美味しい白米。その糖質をエネルギー(ATP)に変えるために不可欠なのがビタミンB1です。

  • 燃え残りを防ぐ: ビタミンB群が不足すると、せっかく食べたご飯がエネルギーに変わらず、疲労物質として溜まってしまいます。

  • 脳と心の安定: B1は神経系のエネルギー源でもあるため、不足すると集中力の低下やイライラを招きます。仕事のパフォーマンスを維持し、ストレスによる腸への悪影響を防ぐためにも、B群は欠かせません。


2. 「粘膜の修復」をリードする現場監督(B2・B6)

UC患者にとって、大腸粘膜のターンオーバー(生まれ変わり)を正常に保つことは、寛解維持の絶対条件です。

  • B2・B6のチームプレー: ビタミンB2は「発育のビタミン」と呼ばれ、皮膚や粘膜の保護に役立ちます。また、B6はタンパク質の代謝を助けるため、納豆や魚から摂ったタンパク質が、あなたの新しい腸壁へと作り替えられるのをサポートします。


3. 南部鉄器の相棒:血液を作る(B12・葉酸)

以前、南部鉄器の鉄分について触れましたが、実は「鉄」だけでは血液は作れません。

  • 造血のビタミン: ビタミンB12と葉酸は、赤血球を作るのを助ける働きがあります。

  • UC患者の盲点: ビタミンB12は主に「回腸(小腸の末端)」で吸収されます。UCの炎症が広範囲に及んでいる場合、このB12の吸収が阻害され、貧血(巨赤芽球性貧血)になりやすいという特徴があります。南部鉄器で沸かした白湯の力を100%活かすためにも、B12と葉酸のセット摂取が不可欠なのです。


4. 【実践】ビタミンBを逃さない「ジオ・プロダクト」調理術

ビタミンB群の最大の弱点は、**「水に溶けやすく、熱に弱い」**ことです。

  • レンジ調理の落とし穴: 電子レンジによる急激な分子振動は、一部のビタミンB12などを破壊しやすいと言われています。私がレンジを使わないのは、この繊細な栄養素を守るためでもあります。

  • ジオ・プロダクトの真骨頂: > 実践ハック: 豚肉(B1が豊富)やレバー、あるいはホウレン草(葉酸)を調理する際、ジオ・プロダクトの鍋で「無水調理」に近い状態で行います。

    密閉性の高いジオの鍋なら、食材自体の水分で蒸し上げるため、ビタミンBが煮汁に溶け出して捨てられるのを防げます。蒸した際に出た少量の汁も、そのままスープやソースとして使うことで、B群を余すことなく摂取できます。


5. 注意点:UC患者が知っておきたい「摂取のバランス」

① 水溶性ゆえの「こまめな補給」

ビタミンB群は体に溜めておくことができません。

  • 対策: 一度に大量に摂るのではなく、朝・昼・晩の食事(炊きたてのご飯、納豆、ごま等)からバランスよく摂ることが、血中濃度を安定させるコツです。

② サプリメントによる胃腸への刺激

市販の強い「ビタミンBコンプレックス」のサプリは、空腹時に飲むと胃がムカムカしたり、独特の臭いで吐き気を催すことがあります。

  • 対策: サプリを活用する場合は、必ず食後に。また、尿が真っ黄色になるのはB2の色なので心配ありませんが、お腹がゆるくなりやすい方は、まず食事(豚ヒレ肉、魚、卵、納豆)からの摂取を優先しましょう。


おわりに:エンジンを回し、壁を治す

南部鉄器の白湯を飲み、太陽の下を歩き、ジオの鍋で素材の力を引き出す。 この一連のルーティンに「ビタミンB群」という潤滑油が加わることで、私たちの体は初めてスムーズに動き出し、傷ついた腸を治す力が湧いてきます。

今日のご飯のお供には、ビタミンBが豊富な納豆や、少しの豚肉料理を添えてみませんか? あなたの「エンジン」が、明日も力強く回ることを願っています。