「ビタミンC」と聞くと、風邪予防や美容を思い浮かべる方が多いかもしれません。しかし、大腸の粘膜が炎症によって崩れやすい私たちにとって、ビタミンCは「粘膜の修復師」としての顔を持っています。


1. コラーゲン合成の鍵:腸の「ほころび」を修復する

UCは、大腸の粘膜が剥がれたり、潰瘍ができたりする病気です。この失われた組織を再生するために絶対に必要なのが「コラーゲン」です。

  • 接着剤としての役割: コラーゲンは細胞同士を繋ぎ止めるタンパク質ですが、体内でコラーゲンが合成される際には、必ずビタミンCが助っ人として必要になります。ビタミンCが不足すると、せっかくタンパク質(納豆や魚など)を摂っても、腸の「壁」を丈夫に作り直すことができません。

  • 血管の強化: 腸壁だけでなく、そこを通る毛細血管を強くするのにも役立ちます。出血を伴いやすいUCにおいて、血管のしなやかさを保つことは、止血と再生のサイクルを早めることに繋がります。


2. 炎症の火を消す、強力な「抗酸化パワー」

炎症が起きているとき、体内では「活性酸素」という攻撃的な分子が大量に発生し、健康な細胞まで傷つけてしまいます。

  • 炎症の連鎖を断つ: ビタミンCは、この活性酸素を自らが犠牲となって中和する「抗酸化作用」を持っています。30代になり、仕事のストレスや疲れが溜まると酸化ストレスは増大します。ビタミンCをこまめに補給することは、腸内の火を小さく保つための日常的な「消火活動」なのです。


3. 【重要】南部鉄器ユーザー必見!鉄分吸収のブースター

以前ご紹介した「南部鉄器」の愛好家である私たちにとって、これは最も重要なポイントかもしれません。

  • 吸収率を劇的に上げる: 南部鉄器から溶け出す鉄分(非ヘム鉄)は、実はそのままだと吸収率がそれほど高くありません。しかし、ビタミンCと一緒に摂取することで、鉄分が吸収されやすい形に変化します。

  • 貧血対策の黄金コンビ: UCによる下血で貧血気味になりやすい私たちにとって、「南部鉄器で沸かした白湯」と「ビタミンC」の組み合わせは、まさに命の水を体内に効率よく取り込むための最強のハックなのです。


4. 【UC流】ビタミンCを逃さない、攻めの調理術

ビタミンCは「熱に弱い」「水に溶けやすい」という弱点があります。ここで活躍するのが、私の愛用品たちです。

  • ジオ・プロダクトの「無水調理」: ビタミンCを豊富に含むブロッコリーやピーマン、じゃがいもなどを茹でてしまうと、栄養はすべてお湯に逃げてしまいます。

    実践ハック: ジオ・プロダクトの片手鍋を使い、ごく少量の水(大さじ2杯程度)でフタをして蒸し煮にする。シール効果によって短時間で加熱が終わるため、熱に弱いビタミンCを最大限に守りながら、ホクホクの状態で食べることができます。

  • 「炊きたてご飯」に添える工夫: 電子レンジを使わず、毎日炊飯器で炊くご飯。そのおかずに、サッと蒸した野菜を添える。レンジによる急激な加熱はビタミンCの損失を早めることがありますが、ジオの鍋での穏やかな加熱なら、栄養も美味しさも保たれます。


5. 注意点:UC患者が気をつけたい「酸」と「下痢」

素晴らしいビタミンCですが、UC患者には独自の注意点があります。

① 「酸味」が腸を刺激する可能性

レモンやグレープフルーツなどの柑橘類は酸が強く、活動期(再燃期)のお腹には刺激になり、腹痛を誘発することがあります。

  • 対策: お腹が敏感なときは、酸味の少ない「じゃがいも」や「キャベツ」「ブロッコリー」から摂取しましょう。特にじゃがいものビタミンCはデンプンに守られているため、加熱しても壊れにくいというメリットがあります。

② サプリメントによる「浸透圧性下痢」

「たくさん摂ればいい」と、高濃度のビタミンCサプリを一度に飲むのは危険です。

  • リスク: 吸収しきれなかったビタミンCが腸内の水分を引き寄せ、下痢を引き起こすことがあります(下痢はUCの大敵です!)。

  • 対策: サプリメントに頼りすぎず、できるだけ食事から「こまめに」摂る。サプリを使う場合も、1日の量を数回に分けて少量ずつ摂るのがコツです。


おわりに:毎日の積み重ねが、強固な壁を作る

南部鉄器で沸かしたお湯を飲み、太陽の下を散歩してビタミンDを合成し、ジオの鍋でビタミンCを守りながら調理する。

私たちのライフスタイルは、一見手間がかかるように見えて、実はすべてが論理的に「腸の再建」へと繋がっています。一粒のじゃがいも、一口の野菜に含まれるビタミンCが、あなたの腸壁を修復する大切なレンガとなります。

今日から、南部鉄器の白湯と一緒に、お腹に優しいビタミンCを意識してみませんか?